取り組み事例紹介

大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社

〈業種〉金融 ─〈分類〉ライフライン(一般適応)

ダイバーシティと経営方針に基づく外国人採用

Q. 貴社のグローバル展開の現状を教えてください。

当社は日本発の投資銀行として国内外で機関投資家、事業会社をお客様とするセールス・トレーディング業務、およびインベストメント・バンキング業務、リサーチ業務を行っています。海外の事業所としてはニューヨーク・サンフランシスコ・ロンドン・フランクフルト・パリ・ジュネーブ・ミラノ・バハレーン・モスクワ・ドバイ・香港・シンガポール・メルボルン・マニラ・台北・ソウル・北京・上海・ムンバイ・バンコク・ハノイ等にて拠点展開をしています。
 特に今後成長が見込めるアジア・新興国関連のビジネスに注力をしており、今年で開設40年となる香港現法を大和証券キャピタル・マーケッツの第二本社と位置づけ、香港を中心として活躍する役員を4名体制とするとともに、アジア地域の大幅な人員や資本の増強を行うなど、かつてないほどの規模・スピードで経営資源を投下する事にしました。この香港第二本社をベースにアジア・新興国でのビジネスを拡大することで、日本国内のお客様にご提供するサービスを一層充実させる事も可能となると考えています。

Q. 外国人社員採用の位置づけと現状を教えてください。

先ほどご紹介した香港第二本社では、経験者を中心に数百名の採用を行っています。現地での課題は、同業他社と比べていかにグローバルな競争に打ち勝つことができる人材を採用できるかにかかっています。
 一方で日本国内では組織に属するのみならず考え方の多様性をもたらすというダイバーシティ・マネジメントという観点と、当社の考え方を十分に理解した上で中長期的に経営に関わることのできる人材を新卒の段階から時間をかけて育て上げていくという観点があります。
 現在、日本国内には2,000名強の社員がいますが、このうち80名程度が外国人社員です。日本人を含めた新卒採用数は年によってばらつきはありますが、外国人社員の採用については国籍不問の採用を行っております。特に外国人枠などは設けていませんが、実績ベースでは毎年1~2割程度が外国人社員となっています。
 また、日本国内の留学生採用とあわせて、この数年は海外の大学を出た、日本人および外国人の採用を進めており、アメリカ、ベトナム、ロシアなどで採用活動を行っています。

Q. 求める人物像を教えてください。

リーマンショックなどを見るまでもなく、ここ数年急拡大してきた金融業界が急激に収縮するなか、新たな金融のあり方がいま問われています。そこではいち早く新しいビジネスモデルを構築した金融機関が群を抜いていくと考えています。こうしたなかにあって求められる人材とは、特色のある人、素直な人、成長スピードの早い人ということができます。
 事業展開のフィールドはグローバル化していますので語学力は不可欠です。また、数理的解析能力も望まれます。その一方で、専門性だけではなく人間性などバランス感覚も必要とされます。これら人物像という意味では全くの国籍不問ですが海外の方の場合は特に日本語がネックとなる場合が多いですが、入社後の研修や育成も日本人と全く同じですのでやはり高い日本語レベルが求められるということも事実です。

Q. 採用時のポイントを教えてください。

先ほど申し上げた通り、国籍不問ですので全く日本人と同じ条件での選考となりますが、留学生など外国人社員の選考時にあえて注視する点としては 1. レポート、2. 面接、3. グループディスカッションが挙げられます。
 1. レポートは選考時に記入いただきますが例えば1,000字以内など、比較的長文のものを作成いただき、実際の文章作成における日本語能力を把握・判断するようにしています。
 2. 面接では留学生ならではの渡日後の苦労話や良い意味での上昇志向などをできるだけ丁寧に掘り起こして、根底にある考え方・価値観などを聞き出せるようにしています。
 3. グループディスカッションではチーム編成時に偏りが出ないように等、若干ではありますが選考時に本人の能力をできるだけ発揮してもらうべく配慮をしています

Q. 外国人社員の受入・活用の効果について教えてください。また、今後の取組について課題はありますか。

当社は日本発のグローバルに展開する投資銀行として、いわゆる欧米の外資系投資銀行と異なる点は、一旦入社したら一つの業務で短期的にスペシャリストを目指す外資系に対し、社内でジョブローテーションを通じ色々な経験を積んでいき中長期的にキャリアプランをデザインしていくことができるということが特徴です。外国人社員の受入・活用の効果としては、日本人社員にとっても日本にいながらにして外国人社員と一緒に仕事をするこということが大いに刺激となっているという効果があります。
 今後の取組としては、やはり中核的な役割への登用となると考えています。その第一歩としてですが、当社にはチューター制度というものがありますがこれは新入社員に対して入社3~5年の若手社員が業務を進める上での指導役としてつくというものです。今後は先輩となる外国人社員がチューターとして、日本人の新入社員を指導するようになってほしいと思います。

〈企業情報〉
大和証券キャピタル・マーケッツ株式会社
設立 1999年
本社所在地 東京都千代田区丸の内一丁目9番1号 グラントウキョウ ノースタワー
資本金 2,557億円(2009年3月31日現在)
営業収益 455億円(2009年3月期・連結)
従業員数 2,122人(2009年3月末現在)
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